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本が好き! Archive

深海生物の謎

深海生物の謎 彼らはいかにして闇の世界で生きることを決めたのか」読み終わりました。


深海生物の謎

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書評/サイエンス

いやー、面白かった。
今回も、「サイエンス・アイ」シリーズの例に漏れず、
・写真や図解が豊富
・新書サイズ
・200ページくらい
・値段は1000円以下
となっており、未知の世界を伺い知るには、本当に最適な一冊のように思います。

このページ数で、写真や図解が豊富なため、どうしても文章は少なくなるのですが
簡単な説明文になっているわけではなく、しかも難しい説明になっているわけではなく
初心者が、そのテーマにすっと入れるような、難しすぎず易しすぎずの説明が、
見事に収まっていると感じました。

内容は、いくつかの深海と呼ばれる場所と、そこに住む生物にスポットをあて
図解を豊富に、そしてとても分かりやすい文章で構成されています。

特に、印象に残っているのは、「ナマコ」。

ナマコすごいですよ。ホント。

ちょっといくつか略しながら引用します。

P114:雲の上を飛んだナマコ
日本海溝(水深6500mの海底)で採取され、そのまま飛行機を経由して輸送され、
新江ノ島水族館で展示されたユメナマコもいる。
このユメナマコは、歴史上もっとも上下に移動したナマコであり、
数百倍におよぶ圧力の変化を生き延びた希有な動物だろう。


P158:海溝のキャラウシナマコ
6000mよりも深い海溝のなかでは、600気圧以上の圧力がかかる。
これは、細胞や分子の作りを歪ませ、生物を殺してしまうほどの圧力だ。
ここで繁栄しているのはナマコだ。


P162:クマナマコがいっぱい
水深7000mを超えると、また生物の顔ぶれが変わってくる。
圧力は700気圧以上。これよりも深い水深で栄えているのがクマナマコだ。


P168:マリアナの深淵
マリアナ海溝の、チャレンジャー海淵は、水深1万900mに達する。
有機物は少ないし、えさも乏しい。そして1000気圧以上におよぶ水圧。
しかしここにも生物がいる。ナマコだ。


環境が厳しいところ、急激な変化、それに対応できるナマコ。
・シンプル
・柔らかい
・動かない

複雑で、カチカチっとしていて、バタバタと動いている現代への
アンチテーゼのような生き物だ。
(いや、ちょっと「アンチテーゼ」って1回使ってみたかっただけです)

ロハスとか、スローライフとか、スローフードとか、いろんな言葉が
出てきていたけど、これからは間違いなく、「ナマコライフ」だ。

とちょっとネタっぽくなりましたが、でも本気で「ナマコライフ」いいかもなぁ。

楽(ラク)したいとか、なんにもやりたくないという意味ではもちろんなくて、
「環境に強く長く続く」って、仕事とかでも作っている商品とか、
会社のこととかにも適応できるだろうし、趣味のこととか、友達との付き合いとか、
結構なんでも幅広く適応できそうな気がします。

ということで、「ナマコ」。要チェックです。

ちなみに、深海生物のことや、深海へのアクセス手段に付いて映像で見てみたい方は
こちらをお勧めします。

プラネットアース episode 11 青い砂漠 外洋と深海
プラネットアース episode 11 青い砂漠 外洋と深海

フラット革命

本が好き!」からの献本の「フラット革命」読み終わりました。

フラット革命


この本は、ネット総明記から現代までに起きたネット上の現象を
著者の佐々木俊尚さんが、丹念に丹念に取材し、そして自己の経験を分析し
ネットでは何が起きたのか?
それはなぜなのか?
をとてもとても分かりやすく書いてくれている本です。

この取材能力、分析能力、文章力、本当にうらやましくなります。

ネット上で起きた現象と、それがなぜ起きたかについて、知るには
とてもよい1冊だと思います。

ただ、正直に言うと、「ノンフィクションとして面白く読める」本だが
それ以上でもなくそれ以下でもない、という印象を受けました。

おそらく、なんですが、佐々木さんはこの本の中で、様々な現象を分析し
「それがどうして起きたか?」を提示し、これからどうなるかを考えるための
材料を提示してくれたんだと思います。

でも、残念ながら、それには新しい視点がないように感じました。

・リンク
・シェア
・フラット

この3つがネットの特性ですよ、それが元になって、この本で書かれている現象が
起きたんですよ、というように感じられました。

でも、この3つの視点は、2001年に糸井重里さんが出している「インターネット的」という
本の中で既に提示されている点です。
※2001年の段階で、このような本を書いた糸井さんは本当にすごいと思います。
※余談ですが、現在ほぼ日で連載されている「ソーシャル・ウェブ座談会」も是非!必見です。

インターネット的 (PHP新書)


そのため、この本から何か新しい視点を得るようなことを期待するよりは、
ネットで何が起きたかの詳細を知りたい、という方向けにオススメの本です。

ちなみに、これから初めてネット関連の書籍などを読んでみたい方には、
このように読んでみてはいかがでしょうか?

・最初に、「インターネット的」を読み、ネットの本質を理解する
・次に、「ソーシャル・ウェブ入門」を読み最近のWEBサービスについて理解する
・次に、ほぼ日の「ソーシャル・ウェブ座談会」を読みネットの本質を作っていることについて理解する
・次に、「フラット革命」を読み、実際にネット上で起きた現象を理解する


こうすることで、ネットの本質を理解し、それを元にどのような現象が起きたかを
理解することができるんではないかと思います。


フラット革命

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書評/IT・Web

宇宙はどこまで明らかになったのか

本が好き!」からの献本の「宇宙はどこまで明らかになったのか 太陽系の誕生からブラックホール、宇宙の進化まで」読み終わりました。

宇宙はどこまで明らかになったのか 太陽系の誕生からブラックホール、宇宙の進化まで

読む人が、どれだけこの本に書かれていることの専門知識を有しているかによって
読み方がガラリと変わるんじゃないかなぁと思った一冊でした。


専門の知識がある程度ある方で「宇宙」ということにとって、
これから学んでみたい方にとっては、本当に最適な入門書になるんではないかと
思いました。


片や僕のような専門知識を持ち合わせていない人にとって、この本は
「宇宙について学ぶ」というスタンスより、宇宙というスケールがあまりにもでかい
対象に対して、その謎を解き明かそうと情熱を燃やしている「研究者たちの物語」として
読むという方が合っているような気がしました。


紙面のボリューム上これはもうしょうがないことではあると思うのですが、
途中途中どうしても、わからない単語や事象が多く出てしまい、正直に言うと
一度読むのを辞めてしまいそうになりました。


もちろんその分からない単語や事象を一つ一つ調べて理解しながら
読み進めるという方法もあると思うのですが、たぶんそれには途方も無い
時間がかかってしまう。。


そこで、このように一度読み方を変えました。

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夕凪の街桜の国

本が好き!」からの献本の「夕凪の街桜の国」読み終わりました。

夕凪の街桜の国


この本は、いろいろなところで紹介されているし、この夏には映画化もされたため
ご存知の方も多いかもしれない。


作品の内容は、被爆後の10年と現代のお話の2本立てです。

30歳を過ぎた僕が今までに知り得た「戦争」そして「原爆」のことというのは、
本/映画/テレビ/漫画/祖父母/親せきのじいちゃんやばあちゃん/教科書からでした。

たぶん、同年代であれば、そんなに違いが無いと思う。

この中で、共通していたものがあります。
(それが今まで、僕の中の戦争の「イメージ」を作っていたのだが)

それは、「戦争=激しい攻防」という図式でした。

映画で見ると、かっこいい戦闘機にのり、ドンパチやり、
森の中に入った兵隊が、鉄砲でドンパチやり、人が入り乱れて
激しく戦い合う。

そして、最後は巨大なキノコ雲が立ち上がって、戦争終了、という流れです。

でも、実際にはそういうドンパチで亡くなった人や、ドンパチが起きている
状況というのは全体に比べてそんなに多くないそうです。

ほとんどがもっと陰湿(例えば化学兵器など)なものであったり、
普段の生活の中で、だんだん死に至るとか、強制的に死に至らしめられる
(穴の中に生きたまま埋められるとか防空壕の中で自決させられるとか)
というのがほとんどだそうです。

僕の祖父も兵隊として、満州に行っていました。

お酒が入ると、当時のことをよく話してくれました。

祖父の話には、僕が普段教科書やテレビや本や映画から知る情報よりも
もっとリアルな話が多くあり、とても興味深く聞いていました。

でも、祖父が必ず言葉が少なくなる話があります。

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デメキング 完結版

本が好き!」からの献本の「デメキング 完結版」読み終わりました。

デメキング 完結版

この連載が始まったのは、1991年にビジネスジャンプでのとのこと。

今から16年も前ですか。。

この漫画をビジネスジャンプで見ていた僕は当時中学生だったか、高校生だったか。

いつも行く、床屋さんか、友達のお兄さんが読んでいたビジネスジャンプで
見ていたのを思い出す。

こんなに長く記憶に残っている漫画って結構珍しい。

当時どんな気持ちで読んでいたんだろう。

作品は平成に入ってからのものだけど、昭和の匂いがプンプンする。


この作品を、傑作とかいましろたかしの才能がうんたらかんたらというのは
いろいろなところで見かけた。

よくみんなそういう判断ができるな。
正直僕にはそんな判断はできないよ。

あんまりみんながそう言うと、素直にそう感じられなくなってしまうじゃないか。

ただ、この漫画について僕が感じたのは、

・物語としての面白さがない
・なんだかなし崩しになっている感じがする
・今回完結版として書き下ろした3枚がよりいっそう拍車をかけた
・曖昧な結論、読者の想像にまかせる結論は好きだけど、これはどうにもならなくて
 こうなったんじゃないか(巻末の対談の中でも「失敗作」と本人が言っている)
・でもね、不思議に作品に引き込まれる
・あ、それが「才能」なのか。いや僕の勘違いか?
・この作品が好きか嫌いかって言われると、たぶん好きって答える。

ということ。

巻末の対談は本当に面白かったなぁ。
一人の漫画家がどんな気持ちで一つの作品を世に出しているかの苦悩とかが
普段知り得ないだけに、少しかいま見れた感じがする。

とにかく他の人にお勧めしづらい本かもしれない。
でも、僕はたぶんこの漫画好きです。

またいつかふと見ると思う。


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書評/サブカルチャー


旅 2007年08月号 : クロアチア特集

本が好き!」からの献本の「旅 2007年 08月号」読み終わりました。

旅 2007年 08月号 [雑誌]

クロアチア」が特集ということで、すぐに申し込みをしました。
こういうのを脊髄反射というのでしょうか。。


僕が今一番行ってみたい国が「クロアチア」でして、実は去年の4月後半に
長い休みが取れて、クロアチアに行く予定でした。

ところが旅行会社の手違いで、直前に行くことができず、非常に残念な思いを
したことは絶対忘れることができません。
※その時の手違いは、入国する際のパスポートの有効期限でした。
 その時パスポートの有効期限が残り5ヶ月しかなく、確認したところ
 「大丈夫です」と返答をいただいたのですが、直前になって
 (確か、出発日の3日くらい前でした)
 「6ヶ月以上内と入国できないです。。」と連絡がありました。
 その後の対応も含めて非常に嫌な思いをしましたが、
 クロアチアへの思いは高まるばかりです(笑

今は小さい子供もいるため、海外旅行はなかなか難しいですが、
必ず一度は行ってみたい場所です。

クロアチアの画像はGoogleでimage検索するとたくさん出来てきます。

主にドブロヴニクやプリトヴィチェ湖群国立公園の画像が多いですね。
とてもきれいな場所ですね。。
ちなみに、ドブロヴニクは、「紅の豚」の舞台にもなった場所のようです。


また、Flickrにも多くの画像がアップロードされています。
グループもたくさんあります。


あぁ。写真を見ているだけでも、楽しいです。。


日本ではそれほどあまり知られていないそうで
クロアチアに関しての本やツアーなどは本当に少ないです。

そんな中、今回の「」はクロアチアのよさや旅行をするにあたって、
非常に参考になる本だと思いました。

写真も多く使われており、とても雰囲気が伝わってきます。
この雑誌を見るだけで、行きたい気持ちが本当に高まります。。

そして、クロアチアと言えば、ドブロヴニクやプリトヴィチェ湖群国立公園が
有名で、日本で見ることができるものは、だいたいその2つに関しての
記述です。

でも今回の「」は、あんまり知られていない(と思う)、小さいな街や
村なども丁寧に説明をしてくれていて、本当に参考になりました。


一つだけ残念だったのは、後半には沖縄特集などに紙面が割かれていることです。

どーっぷりとクロアチアについての記載して欲しかったのが正直なところです。

そこまで言うのはわがままか。。



旅 2007年 08月号 [雑誌]

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書評/旅行・娯楽

正義のミカタ―I’m a loser:今の時代の「欲」とは

本が好き!」からの献本の「正義のミカタ―I’m a loser」読み終わりました。
正義のミカタ―I’m a loser

主人公であり、強烈ないじめをうけていた蓮見青年を含めた登場人物を通して、
正義とは何か、ということを描いた青春小説だ。

非常に読みやすく、そして楽しく、一気に読んでしまいたくなる小説だ。


異論はあるかも知れないが、諸外国に比べ、平和さや平等さを日本ほど
レベルを高く保っている国はないと思う。

そのため、人が根源的に持っている「欲」のレベルがある意味高くなってしまっている。

ある程度のことは、自分でほとんどできる環境であり、そのため、
人と依存し合う必要もなくなり、コミュニケーションも少なくなり、
レベルの高くなった自分の「欲」を満たすには、何かを手に入れるよりも、
誰かをおとしいれ自分の方が優れていると思えるような状態にしたくなる。

そのような社会の流れの中で、誰々が悪い、というような
通り一遍な見方では対応できなくなってきているのではないか?

正義というのはどういうことなのか?

そいういうことを考えさせられる小説だと思う。

前回書いた、「子どもへのまなざし」の中では触れなかったが、
この著者も上記と同じような状況を憂い、その社会の中で、
人を信頼できる子供になって欲しいという思いも書かれていた。


読みやすく、楽しいこの文章とストーリーに、この点が埋もれて
しまわないかだけが心配だ。


また、コチラに今回の本の書評を書かれた方の一覧があります。



正義のミカタ—I’m a loser

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書評/国内純文学

癒しの島、沖縄の真実

本が好き!」からの献本の「癒しの島、沖縄の真実」読み終わりました。


癒しの島、沖縄の真実

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書評/ルポルタージュ

僕が沖縄と聞いて思い浮かべることはどんなことだろうか。

・リゾート地
・観光地
・のんびりとした人たち
・三線
・戦争

実際に行ったことも1度しかない。
そんな僕に、沖縄の深さを教えてくれたのがこの本だ。

空港についた時の何とも言えない空気、雰囲気は本当に
日本とは思えなかったのを思い出す。

そんな沖縄がかつて、日本本土を守るための前線として
悲惨な状況になっていた、ということも、知識として、
薄い知識として、知っていた。

テレビや雑誌、ネットなどで、よく見かける沖縄の今と過去。

この本を読んで思ったが、僕の知識は本当に上辺のものなんだ。

金沢出身の著者が沖縄返還前に沖縄の新聞社に就職し現在に至るまでを、
丁寧に過去と現在と未来について向き合っている姿が目に浮かぶ良書だと思う。

この本を読んで、沖縄について、少し理解を深めることができたような気がする。

実際にその現場にいた人しか知り得ることができないことを
丁寧に丁寧に書いてくれている。

そんな著者だからこその思いだと思うのだが、1点だけ、それはちょっと、、
という箇所があった。

それは、現状の沖縄と未来の沖縄に対して、基地問題と絡み、
公共事業依存型になってしまった状態を憂いている箇所だ。

「沖縄よ自立を」

ということが何度か出てくる。

たぶん思うのだが、この本にも出てくるように沖縄は
自立に向けて立ち向かっていたと思うし、今もある「独立論」にあるように
それは現在も継続してある動きだと思う。

ただ、それをやるには、相手が「日本国」であり、その後ろには
「アメリカ合衆国」がいるんだ。

そこを、ある意味倒していかないといけない。

日本の一地方自治体が立ち向かうにはあまりにも巨大すぎる相手のように思う。

「自立を」という言葉はこの本を読んでいると非常によく分かるし
そうなんだと思うんだが、しかし現実それをやること自体は、
やる人たちにとってはあまりにも酷のように感じる。

それがゆえ、公共事業依存型になってしまう現状はいたしかたないように感じる。

いやこれは当然これだけ沖縄を理解し、向かい合っている著者も
十分分かっていての「自立を」の言葉だとは思う。

ただ、僕は思う。

戦争、返還、基地問題という、非常に大きな問題を抱えている沖縄。

これだけの問題を抱えている地方自治体が、それでも、
あれだけ独自の文化を作り、独自の雰囲気を醸成し、
多くの人に魅了される地域を作り出している、という事実は
本当にすごいことだと思う。

日本のいろいろな地方自治体を訪れてみると、ほとんどのところが
同じような雰囲気となってしまっている。

大きな国道に一部に集約されたどこも同じようなエセ都会的な街を作り、
その周りに農村部が広がる。

ほとんどの地方はどこも同じような顔しかなくなってきている。

その中、あれだけの問題をかかえているにも関わらず、
あんなに素晴らしい空間を作り出している沖縄という土地や人は
本当にすごいところだと思う。

だから「自立を」という言葉はもしかしたらそんなに必要ないのでは
ないかと思う。

大事なのは、著者があとがきで書いている
「ナンクルナイサ(なんとかなるさ)」
という沖縄人の元になっている精神を失わないようにしていれば
よいのではないかと思う。

なんでもかんでも、キチキチっとしすぎな本土の人は、
たぶんあれだけの問題や重圧には耐えられないだろう。

沖縄人の等身大でナンクルナイサの精神。

批判されることもあるかもしれないけど、そういう、
ゆるさや風土は絶対にあったほうがよいものだと思うし、
たぶんそれがなくならないようにしていけば、本当に
そのうち何とかなっているんじゃないかと思う。

なんでもかんでも整理され、管理されていきつつあるなか
全部を把握しないと気がすまなかったり、強くなきゃだめだったり、
全てが正しくないとだめだったり。

そんなこたぁーないと思う。

等身大、ゆるさ、柔軟さ、弱さ、小ささなどはこれからを考える上で
本当に大事な要素だとこの本を読んで実感した。

そういえば、先日書いた「hon-nin」という本なんかも、そういう意味では
等身大でナンクルナイサの精神が満載だ。

hon・nin vol.00
hon・nin vol.01
hon・nin vol.02


何人かの方が書評を書かれています。
こちらの方達の書評なども是非ご覧ください。この本は日本人なら一度見ておいて損はないと思います。

wa-blo
甲斐小泉の読書ノート
BLOG<>

hon・nin vol.02

本が好き!」からの献本の「hon・nin vol.02」読み終わりました。


hon-nin vol.02

  • 宮藤 官九郎、安野 モヨコ、吉田 豪、本谷 有希子、町山 智浩、堤 幸彦、天久 聖一、池松 江美、せきしろ、松尾スズキ
  • 太田出版
  • 998円
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書評/国内純文学


今までの2回に引き続き、今回も本当に濃い内容でした。

今回は、リリー・フランキー×松尾スズキという、映画東京タワーの
原作者と脚本家の対談などもありました。

それがまた、読む方としては東京タワーの裏話的な内容なども
期待していたのですが、話の内容は全く関係ないものが多く
脱線しっぱなしです(笑
当然エロネタもたくさんです。

その内容がまた臨場感があって、とても面白いものでした。

とても不思議な雰囲気のある本です。

雰囲気という点でいくと、先日仲の良い友人達と飲んでいる時に、
感じていた心地よい雰囲気と、この本を読んでいる時やこの本から
感じ雰囲気はとても近いものがあるなぁと思います。

かしこまらない、腹を割って自分の汚いところも出して、
それもひっくるめて受け入れてくれて。

昔からよく知っている仲の良い懐かしい友人との他愛もない会話や
その時に流れる心地よい空間のような本だと思います。

日々ちょっと固めのビジネス書などをメインで読まれている方には
特にオススメです。
なんというか、心のバランスが取れます(笑


今回からは、中村うさぎ「自分強姦殺人事件」という、なんとも
ぶっとんだ、でも面白い本人史のような小説が始まりました。

いろんな小説や本がありますが、「本人」にスポットを当てた
この本が、事実は小説より奇なり、を体現していて、本当に面白いです。

たぶん、どっちかに極端に振れている賛否両論具合の本だろうと思います。

他の方の書評面白いです(笑

カフェと本屋とお前と俺と:雑誌・hon・nin vol.02
(ogijunの)あとで書く日記
言語と経済と政治と私


今回の内容は以下です。この登場する「hon-nin」達を見るだけで顔がニヤニヤしてしまいます。

  • 表紙+巻頭対談 リリー・フランキー×松尾スズキ:俺たちの「東京タワー」
  • コラム 大至急本人を!:森見登美彦、瀧波ユカリ、峯田和伸、岡田利規、ギャル曽根、マッスル坂井、市川実和子
  • インタビュー 吉田豪:「hon−nin列伝」第3回ゲスト=土屋アンナ
  • 新連載! 中村うさぎ:「自分強姦殺人事件」
  • マンガ 安野モヨコ:「よみよま」
  • 小説 宮藤官九郎:「きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)」挿画=皆川猿時
  • 小説 本谷有希子:「改めて! ほんたにちゃん」挿画=榎本俊二
  • 町山智浩:「Who's your daddy?」挿画=根本敬
  • ビートたけしのオールナイトニッポン傑作選!:ラロトンガニセ生放送事件(1982年9月9日放送)、『戦メリ』カンヌ落選事件(1983年5月19日)
  • 小説 松尾スズキ:「トラウマンボーイ」挿画=会田誠
  • マンガ とんだばやし:「続いての神様どうぞ」
  • 小説 天久聖一:「自己完結女子大の青春」挿画=白根ゆたんぽ
  • 小説 池松江美:「男性不信」挿画=吉田戦車
  • 本人日記:みうらじゅん、清涼院流水
  • 小説 せきしろ:「暇殺し」挿画=はまぐちさくらこ
  • 面白くない話 宮崎吐夢+河井克夫:宮崎吐夢の「本当にあった面白くない話」
  • 小説 堤幸彦:「LONG HAIR BOY 市ヶ谷編」挿画=山本直樹
  • 小説 泉美木蘭:「会社ごっこ」挿画=ジョージ朝倉
  • マンガ 中川いさみ:「脳内つかみどり日記」
  • 読者のサロン 細川徹+五月女ケイ子:「サロン・ド・ケン」

hon・nin vol.01

本が好き!」からの献本の「hon・nin vol.01」読み終わりました。
hon-nin vol.01


hon・nin vol.00」についで、また本当に楽しめました。

今回は、大好きな本である「封印作品の謎」を書いた安藤健二さんや
みうらじゅんの日記なども登場。

どんどん、どんどん、濃さが増しています。

前回と同じような書評になってしまうかもしれませんが、この「ゆるさ」や「人の黒いところ」の味わいが
なんともなんとも心地よく体にしみてきます。

正しいと思われていることをちゃんと理解し、そのおかしさを分かっている人じゃないと、
面白いことができない、というか
人の弱い部分や暗い部分について、ちゃんと理解して、その部分を受けれている人じゃないと
たぶんこういう本は作れないんじゃないかな、とか勝手に思ったりします。

「正しいこと」や「きれいなこと」が素晴らしい、と思っている人は、ちょっとこの本を
読み続けるのは難しいかもしれないけど、でも、そういう人に是非読んでほしいなぁ。

ちょっと話がそれてしまいますが、そんな松尾スズキさんが脚本した
映画「東京タワー」は、本当に楽しみです。

あぁ。この文章を書いていて思うけど、こういう「書評」みたいなことが、たぶん全く似合わない本だなぁ。



hon-nin vol.01

  • 著:宮藤 官九郎、安野 モヨコ、吉田 豪、本谷 有希子、町山 智浩、堤 幸彦、天久 聖一、池松 江美、せきしろ、松尾 スズキ
  • 出版社:太田出版
  • 定価:998円
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hon-nin

本が好き!」からの献本の「hon・nin」読み終わりました。
hon-nin


しっかし面白かったなぁ。この本。
ひさびさに、心に響く面白さだったなぁ。

有名無名関わらず、ここに出てくる人たちの対談やら、小説やらが本当に面白い訳です。

松尾スズキさんはこの本についてこう書いていました。

「本人しばり」というルールを思いついたわけです。
本人が書く本人の話。本人が登場する他人の話。
本人が本人のふりして書く話。いかにも本人な話。
本人だからこそ書ける話。他人が聞く本人の話。
とにかくページを開くはしから本人の匂いが立ちのぼるような、
そんな雑誌にしてみりゃいいんじゃないかと。

この時点で、まず面白いのですが、その「本人しばり」のルールの他に、
もう一つ統一していたのが
「人の中の黒い部分(と思われるもの)」
が随所に出ている所。

たぶん、どこかのPTA会長とかが、自分の子供がこの本を読んでいたら
「なんてもの読んでいるの!」と烈火の如く怒るんじゃないかな。
たぶんですよ、たぶん。

その「黒い(と思われるもの)」って、今じゃ本当に触れることが
できなくなってきていて、完璧な「白(と思われるもの)」じゃないと
いろんなところで煙たがられたり、怒られたり、指摘されたりしちゃいます。

なんだか、「0か1か」みたいな、「いいか悪いか」しか基準がなくて
しかも正論というか、圧倒的に正しい(と思われる)ことのみが
通っていて。

「人の黒さ」や「ゆるさ」、みたいなのが許されない、というか。

バーーン!と正論を正面から言われたら、言い返せないです。
だって正しそうだからね。

でもね、こういった黒い(と思われる)とか、ゆるいとかって、
絶対人の中にあるものだと思うし、そういうものもひっくるめて、
面白いとか、楽しむ、というような感覚は、絶対持っていた方が
いいなぁと思う。

人に喜んでもらえるとか、楽しんでもらえるとかって、
こういう要素なしじゃ成立しないと思う。

正しそうなことを大声で言っている方や世の中のPTA会長さんは必読ですよ。

ここ数年はカターイ本とかを読むことが多くなっていたんですが、この本を読んで
なんだか心のバランスが少し取れたような気がします。

続きの2冊も本当に楽しみです。



hon-nin

  • 著:宮藤 官九郎、安野 モヨコ、吉田 豪、本谷 有希子、町山 智浩、堤 幸彦、天久 聖一、池松 江美、せきしろ、松尾 スズキ
  • 出版社:太田出版
  • 定価:998円
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フランス父親事情

本が好き!」からの献本。
フランス父親事情」を読んだ。

フランス父親事情


父親になって、1年ちょっとの父親見習いの自分にとって、フランスの父親達は
どんな生活を送り、どのような楽しみ方をし、どんな悩みを持っているのか。

そんな興味から読み始めた。

しかし、この本はフランスの父親を題材として、社会における「父性」にスポットを
当て、現代日本にもぴたっと当てはまるような問題を提起してくれているように思う。

冒頭、著者はこのように書いている。

権威というと、力ずくという意味合いがあるから、いつからか私たちはその言葉を嫌うようになった。
威厳という言葉も誤解を招きやすい。
だが、権威というのは、私たちが社会の一員として守るべき一線を示すものだ。
「自由」や「のびのび」ばかりが尊重される社会で、その一線さえ私たちは
鬱陶しく思ってないがしろにする傾向にありはしないだろうか。
しごく当たり前のことだが、社会というのは他人どうしの集まりであるから、
一定の線引きがなくてはどうしようもなくなる。
家庭も社会もぐずぐずになり、子供も大人もエゴばかりが肥大してしまう。
少子化の中で、親(特に母系)の視線に四六時中注視され、
自分と他人の境界がよくわからない子供が増えている。
日本はすでに、そうした社会になっている。フランスもそうした状況が珍しくない。
そんな中で、いま「父親とはだれ?」「父親とは何?」と問うことは急務だと思う。

この本の根底に流れるテーマがこの文章に集約されていると思う。

そして、

「父親って何?」と問い続けたい。なぜなら、繰り返すが、父性のない社会は生きにくいからだ。

と結ぶ。

著者はこのようなテーマを「フランス」という国の歴史と、社会の中で
どのように父性というものが失われ、どのようにその大事さに気づき、
どように取り戻してきているかを丁寧に記載してくれている。

これを読んで思ったのは、
母性というのは「目の前の危険を防ぐ防衛」
であり
父性というのは「遠くを見据えた、力強い成長」
と例えることもできるのではないかと思った。

例えば、母系は子供が転んでけがをしたり、子供が土を触ったり、動物を触ったりし
体を汚すといことを嫌う。

けがをして、体が不自由になったり、下手をすると死につながってしまう、
ということだったり、汚い状況にいることで病気になってしまったりすること
を懸念しての言動である。

でも、父性は、それをよしとする。
誤解を恐れずに極端な例で言うと、けがをして、例えば死に至ってしまったり、
体が不自由になってしまったりしても、それはしょうがないことのように思う。

ゆえに、父性と母性というのは矛盾を生むが、どちらが優れているとか、
正しいということではなく、両方がバランスよく存在する必要があるのだろう。

ある時にはどちらかが正しいし、ある時にはどちらかが間違っている。
というものだろう。

そのバランスを保つ、ということがとても難しいのだと思うが、一つの視点だけが
圧倒的に正しいということではなく、一見すると間違っているのではないか、
非効率なのではないか、と思われることにも大事なことは含まれているんだろう
と思うし、そのバランスを常に社会が見失わないようにしていかなければならない
ということに気づかせてくれる本だ。



フランス父親事情

  • 著:浅野 素女
  • 出版社:築地書館
  • 定価:1890円
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