- 2007-09-15 (土)
- 本が好き!
「深海生物の謎 彼らはいかにして闇の世界で生きることを決めたのか」読み終わりました。
- 北村 雄一
- ソフトバンククリエイティブ
- 1000円
livedoor BOOKS
書評/サイエンス

いやー、面白かった。
今回も、「サイエンス・アイ」シリーズの例に漏れず、
・写真や図解が豊富
・新書サイズ
・200ページくらい
・値段は1000円以下
となっており、未知の世界を伺い知るには、本当に最適な一冊のように思います。
このページ数で、写真や図解が豊富なため、どうしても文章は少なくなるのですが
簡単な説明文になっているわけではなく、しかも難しい説明になっているわけではなく
初心者が、そのテーマにすっと入れるような、難しすぎず易しすぎずの説明が、
見事に収まっていると感じました。
内容は、いくつかの深海と呼ばれる場所と、そこに住む生物にスポットをあて
図解を豊富に、そしてとても分かりやすい文章で構成されています。
特に、印象に残っているのは、「ナマコ」。
ナマコすごいですよ。ホント。
ちょっといくつか略しながら引用します。
P114:雲の上を飛んだナマコ
日本海溝(水深6500mの海底)で採取され、そのまま飛行機を経由して輸送され、
新江ノ島水族館で展示されたユメナマコもいる。
このユメナマコは、歴史上もっとも上下に移動したナマコであり、
数百倍におよぶ圧力の変化を生き延びた希有な動物だろう。
P158:海溝のキャラウシナマコ
6000mよりも深い海溝のなかでは、600気圧以上の圧力がかかる。
これは、細胞や分子の作りを歪ませ、生物を殺してしまうほどの圧力だ。
ここで繁栄しているのはナマコだ。
P162:クマナマコがいっぱい
水深7000mを超えると、また生物の顔ぶれが変わってくる。
圧力は700気圧以上。これよりも深い水深で栄えているのがクマナマコだ。
P168:マリアナの深淵
マリアナ海溝の、チャレンジャー海淵は、水深1万900mに達する。
有機物は少ないし、えさも乏しい。そして1000気圧以上におよぶ水圧。
しかしここにも生物がいる。ナマコだ。
環境が厳しいところ、急激な変化、それに対応できるナマコ。
・シンプル
・柔らかい
・動かない
複雑で、カチカチっとしていて、バタバタと動いている現代への
アンチテーゼのような生き物だ。
(いや、ちょっと「アンチテーゼ」って1回使ってみたかっただけです)
ロハスとか、スローライフとか、スローフードとか、いろんな言葉が
出てきていたけど、これからは間違いなく、「ナマコライフ」だ。
とちょっとネタっぽくなりましたが、でも本気で「ナマコライフ」いいかもなぁ。
楽(ラク)したいとか、なんにもやりたくないという意味ではもちろんなくて、
「環境に強く長く続く」って、仕事とかでも作っている商品とか、
会社のこととかにも適応できるだろうし、趣味のこととか、友達との付き合いとか、
結構なんでも幅広く適応できそうな気がします。
ということで、「ナマコ」。要チェックです。
ちなみに、深海生物のことや、深海へのアクセス手段に付いて映像で見てみたい方は
こちらをお勧めします。
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