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M&Aと所有と刑務所の話

あるAという会社が取引先であるBという会社を買収する。

・Aという会社からしてみると、その会社の戦略上Bの会社の資産が欲しい
・Bという会社からしてみると、Aという会社の子会社になることで安定した収入が見込める

そういう意味で、最初はスムーズに買収が進むものと思われていたのに、
その最初の話が出てから既に数年になる。

話はなかなか先に進まない。

そして、なんとか無事に買収が成立し、A社の子会社にB社がなる。

そして数年経つ。

「1+1」が結果として「1」もしくは「0」もしくは「-2」とかになる。


先日友人が勤める会社でもこのような状態になりそうだという話を
聞きました。

この話を聞いていて、思い出した文章があります。

これは以前糸井重里さんがほぼ日で書いていたことなのですが、
1つ目は、「なにもかもが、誰かのものか」というコラム。

あらゆる人間は、絶対に誰かの所有物ではない

という文章と、アーカイブを見つけられなかったのですが、

刑務所の中は、3食出るし、割と快適な居住空間だ。
でも、刑務所に入るとその中でしか生活できない。
刑務所以外に行くことができない、という行動の制限が出る。
だから刑務所に行きたくない。

というような内容のことを書かれていました。

僕の友人の会社の状態でもそうだし、他の会社のM&Aの失敗例なども
そうですが、表向き「相乗効果」や「経営効率化」を訴えていても、
買収する側が「所有」とか「行動の制限」というのを意識している場合
というのがほとんどなのではないかと思います。

「所有」ということでいうと、株式を持つわけですから明確に
「所有」する、ということになるわけです。
ただ、人はたぶん所有されることは本質的に嫌うものだと思うし、
それに伴って、「行動の制限」もされてしまうことも本質的に
嫌うことだと思います。

頭で分かっていても、「所有」と「行動の制限」というのを
やってしまわないことには、M&Aというのは成立しない訳で、
それ故に、なかなかうまくいかないM&Aが多いのかなと感じました。

逆に、その「所有」と「行動の制限」という弊害を
うまく仕組みのなかで回避できるようなM&Aというのが
成功するポイントなのかもしれません。

前述した友人の会社なんかの話を聞いていても、
あきらかに「所有」と「行動の制限」に対しての
嫌悪感というのを感じられました。
また、なかなか話が進まない場合に、この2つへの抵抗のようなもの、
もあるようです。

会社経営やM&Aとか、素人なので詳しいことは分からないですが、
人が本質的に嫌だなぁと思うことをやってしまって
それでうまく行かないことが多いのかなぁと感じました。

会社はモノではなく、人なんだということを改めて感じた次第です。

     
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