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道具について

デザイナーと道具」というグラフィックデザイナーの佐藤卓さんが
編集した本を読んだ。

日本を代表するクリエイターの人たちはいったいどんな道具を
使っているのだろうか。
どんなこだわりをもっているのだろうか。

ということを知れるかな、と思いとても興味を持って手にとった。

だけど、いきなり期待していた僕は肩透かしをくらってしまう。

冒頭佐藤卓さんが書いていたけど、ここに出てくるたくさんのクリエイターたちは、
道具に対して、ほとんど「こだわり」というものを持っていなかった。

なんとなく使ったものが、手にフィットしてそれ以来ずーっと使っている。とか
その辺にあるものを使っている。とか

そのような言葉がどんどん出てくる。


すごいクリエイターたちは、ほとんどが道具にそんなにこだわっていない。
こだわっている人たちも、その道具を見つけるために、また、よりよいものを
見つけるために、多くの時間を使っているというわけではない。という事実。

この事実に正直本当にびっくりした。

佐藤卓さんはこう書いていた、

道具というのは、そもそも身体の延長線上のものである。
つまり身体化できるものでなければ道具といえない。

確かにそうだと思う。
そうすると、なおさら道具にはこだわりそうな気がするのだが、
次の一説でとても納得した。

優れたクリエイターたちはあまり道具にこだわっていなかった。
それは、なんでも身体化できる柔軟性を持っているのかもしれない。
逆にこだわる人は、他の道具が使えないのでなく、
敢えて言うならば、儀式のようなもののように思える。

その道具と向かい合って事を始める儀式のような。


優れたクリエイターは優れたアウトプットを出すために
道具の影響はそんなに受けない、道具に左右されないものを作れる人、
ということなわけで、逆に道具にこだわるクリエイターは、もしかしたら、
優れたアウトプットを出すには、自分の足りない部分をカバーするために
道具の力を借りるという位置づけになっていたりするのかな。

道具(手段)に影響されずに、優れたアウトプットを出せる人たち。
それが優れたクリエイターの一つの条件かも。

そして、もののよしあしを決めるのは、値段や機能ではなく
それを使う人しだいなんだろうなぁ。

この本を読んでそんなことを思った。

この本に出てくるような著名な方ではない、いわゆる素人の人。
その中にも、このような人ってたくさんいるんだろうなぁ。

デザイナーと道具
デザイナーと道具
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佐藤 卓
美術出版社
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